必要最低限の知識を暗記する
勉強というと「答えをみずに自分の力でやるものだ」と考えている人も多いだろう。塾講師を経験してきた中で、とくに数学にかんして、そうした考えをもつ人が多い印象がある。
指導してきた生徒から「数学は考えるからたのしい」、「社会の暗記が苦手」という言葉を何度か耳にした。しかし、数学も結局は暗記しているだけだ。数字が違うだけで全く同じパターンの問題を何度も解いたから覚えたのだ。
自分で考えないといけない科目は、国語、英語の読解だ。こればかりは、まずは自力で解いて解答を丁寧に読み込んでいく必要がある。読解については、本記事の本題から逸れるので別記事で述べる。
話を戻すと「勉強の基本は暗記」ということだ。必要最低限の知識を覚えることから始まる。「覚えているだけでは考える力がつかない」と思うかもしれないが、最低限の知識がないと考えることはできない。むしろ、はじめに基礎知識を仕入れることで学習ペースが上がる。すると復習回数もふえるのでさらに知識が上積みできる。そうすれば応用問題でもつまずくことが少なくなる。
基礎知識とはざっくり言うと次のようなものだ。
英語・古文・漢文なら単語、文法。理系科目なら公式、用語、解法パターン。社会科目なら用語。現代文なら品詞、漢字、「対比、類似などの文章のパターン」。
何度も復習する
1回勉強しただけでは覚えられないので、覚えるまで何度も復習する。もちろん1日で覚えるわけではない。たとえできたとしても翌日以降復習しなければすぐに忘れてしまう。忘れないために、1週間に2回、1カ月に5回などというように復習する回数を決める。
例えば英単語を1日に50単語学習するとする。1周目は知らない単語に印をつける。その印をつけたところを3周する。初回学習は15分くらいかかるかもしれない。しかし、翌日、3日後、1週間後と繰り返すと復習時間はどんどん縮まっていく。
このときの注意点はなるべく3周以上すること。1周しただけでは、やらないよりははるかにましだが、なかなか覚えられない。