たいていの普通高校では、青チャートやスクランブルなどの問題集が配られると思う。あなたは、そうした問題集をちゃんと使えているだろうか?足りていない知識を吸収し、試験で活用できるほど、自分の血肉となっているだろうか?
解説を読んでも理解できないところが多かったり、復習がはかどらなかったりするなら、それらの問題集はあなたのレベルに合っていなかもしれない。使い続けるのは時間の無駄なので、自分のレベルに合った問題集に変えることをおすすめする。
レベルが合っていない問題集を使ってもと成績が向上しない。
自分のレベルに合う問題集をつかわないと、解説を読んでも意味がわからない。だから知識もいっこうに定着しない。テストを受けたとき、何となく見覚えはあるが自力で解けるまでには至らない。覚えてすらいないということも多々あるだろう。そのような勉強を続けていては、どんなに時間をかけても成績が上がることはない。
学校で配られるが、その学校の大多数に合っていない問題集の例を挙げる。
数学なら青チャートやFocusGoldなど。これらの問題集がダメだというわけではない。むしろ優れた問題集だと思う。教科書を理解したレベルから難関大学レベルに対応できるまでの力がつく。九大前期ならこれで十分。東大でも解答を読んでも理解できないことはない。
ただし、これらを使って効果が出る人は、教科書レベルは解ける人だ。ほとんどの高校生は、教科書レベルが血肉化できていないだろう。
たしかに地域で1番の進学校の生徒のほとんどは、まじめに授業を聞いて、宿題を提出するだろう。だから、定義や公式はある程度知っている。しかし知識を血肉化するためには、教科書レベルの問題を何度も復習する必要がある。授業や宿題で1回解いたくらいでは全然定着しない。
そんな状態なのに、青チャートやFocusGoldなどを使っても消化不良を起こしてしまう。
もちろん、これらの問題集の「行間の穴埋め」や「使う前にまずはコレを覚えろ」と指示があるなら、教科書レベルに多少穴があったとしても使える。しかし、教科書レベルがあやふやで、さきほどのような指示がないのなら、問題集をかえたほうがいい。
他に例を挙げると、英語ならスクランブルなどの文法問題集。
スクランブルなどの問題集を学習する前に取り組むことがある。それは品詞、5文型、文法・構文を品詞分解しながら丁寧に文章を読む訓練。これができていないと、文法問題集を使う意味がない。
また、文法問題集は全部やりきる必要はない。この問題集を完璧にしようとすると何度も復習することになるだろうが、入試で点数を取るという観点からいうと、効率が良くない。
他教科の勉強もしないといけないので、どこかで英語を削る必要がある。そうなると、この文保問題集を削るということになる。これに取り組む前の学習で、かなりの力がつく。穴埋めや語句の並び替えを絶対に取り組むべきものではない。
他の例は単語帳。単語帳は人によって好みがある。「単語だけ」、「ミニマルフレーズ」、「1文で覚える」、「レイアウト」、「ページのめくりやすさ」など。
単語学習は勉強の初期に一気にやるものだ。何度も復習しないといけない。使いづらいものを無理やり使っていると、勉強がいやになってやがてしなくなる。単語を覚える段階でつまづいている場合ではない。自分好みのものを使ってさっさと覚えてしまおう。
受験勉強を効率的にすすめるためにも問題集選びは重要だ。「学校で配られたからもったいない」、「○○大学を目指すのだから簡単な問題集はやってられない」などと考えて、身の丈に合わない問題集を使っても挫折する。そうならないためにも、今のレベルに合う問題集を使うべきだ。